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山本純平の思考のメモ。

【図ットモ #23】正解のない災害現場で、どう判断するか【防災DXシミュレーション】

2026.03.02

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どうでもいい話題も、図にすればなぜか深く見えてくる。

この番組は頭の体操、時々悪ノリ。
見えるようで見えない構造をスッキリ整理する、そんな図解系ラジオです。

3月11日が近づく中で、今回は“防災”がテーマ
しかも、ただ語るだけではない。

今回は、防災DXのシミュレーションをやります。

ゲストは“防災友達”の椎屋さん。
僕はほとんど喋りません。お二人に託します。
橋場さんと椎屋さんの即興ディスカッションが始まります。

ぜひ、皆様も図ットモを聴きながら一緒に考えてみてください。

前提条件



シミュレーションにはルールがあります。

●現在地は、東京。ワークログのメンバーとして参加。

●被災地から応援要請が来ている。“どこで何の支援を行うか”を議論して結論を出すこと。

●実際の災害支援を想定しているため、オフラインでのコミュニケーションを心がけること。

●チーム内で別行動はしない。2人セットで動くこと。

●状況は刻々と変わり、イベントは3段階で発生。


つまりこれは、正解を当てるゲームではありません。
限られた情報の中で、判断し続けるシミュレーションです。

シミュレーション開始



令和8年3月14日 午前6時8分。
神奈川県三浦市で最大震度7の地震発生。

9時20分、ワークログは支援を決定。
ただし――

山本
「僕は長野県にいるので、お二人に託します。」

橋場:
「え、託されました?」
椎屋:
「投げられましたね。」
ここから、完全即興の意思決定が始まります。

派遣準備



山本:
「まず何の情報を集めますか?」

橋場:
「まず、現地に行けるんですかね?交通網どうなってるんだろう。」
椎屋:
「沿岸部ですよね。津波警戒出てるかどうかも確認しないと。」
橋場:
「停電情報も必要ですよね。火災とかも。」
椎屋:
「気象情報もいりますよね。」
橋場:
「ちょっと待ってください…情報、多すぎません?」
椎屋:
「決め打ちできないですね。」

災害は、前提が崩れます。
情報が足りない。
でも、判断は止められません。

山本:
「現地に向かう際の装備は?」

橋場:
「ヘルメットとか軍手とか必要ですかね?」
椎屋:
「でも人命救助するわけじゃないですよね。」
橋場:
「パソコン、モバイルバッテリーは必須ですよね。」
椎屋:
「食料とか…泊まる前提ですか?」
橋場:
「荷物、増えすぎません?」
椎屋:
「急げって言われてるのに準備に時間かかりそうですね。」

現場に向かう前から、すでに選択の連続です。

次に事前に誰と連絡を取るべきか。

橋場:
「まず家族ですね。“行ってきます”って。」
椎屋:
「そうですね。無事ですって伝えて。」
橋場:
「そのあと行政…県ですかね?市ですかね?」
椎屋:
「どこに連絡すべきかも判断難しいですね。」

連絡不能、余震、交通遮断




山本:
「神奈川県庁と連絡が取れません。」

橋場:
「土曜日ですもんね…。」
山本:
「三浦市長は民間企業受け入れを表明。ただし防災局とは連絡が取れていません。DMATは出動中です。」

山本:
「どこに向かいますか?」



橋場:
「三浦市に行くべきか…。」
椎屋:
「でも災害対策本部って県庁に立ちますよね?」
山本:
「そうですね。大規模災害は県庁が中心になります。」
橋場:
「じゃあ県庁ですね。」
椎屋:
「車で行けるところまで、ですね。」

“意思決定の中心はどこか”。
それを見極めることが、防災DXの第一歩です。

3つの要請、何を優先する?




余震発生。
道路は交通止め。

そして届く3つの依頼



●避難所マップ作成
●物資在庫管理
●高齢者施設の被災状況管理

山本:
「どれからやりますか?」



橋場:
「優先順位どうします?」
椎屋:
「高齢者施設…ですかね。自力で避難できない人がいますし。」
橋場:
「でも避難所も命に関わりますよね。」
椎屋:
「物資は今入らないですよね。出るだけ。」
橋場:
「これ、正解あります?」
椎屋:
「ないですね。」
橋場:
「人命に直結する情報から集約する…ですかね。」

ここで見えてくるのは、防災DXの本質です。

それはシステムを作ることではありません。
優先順位を決めるための構造をつくることです。

振り返り




シミュレーション終了後。

山本:
「まず大前提は、安全が確認できているかどうか。」
橋場:
「あ、そこ抜けてました…。」
山本:
「さすがに津波の中に突っ込めとは言わないです。」

そして、もうひとつ。
公平性。
災害現場に営業に来る企業もいます。悪気はない。でも“災害に乗じて利益出そうとしてる”って見られる可能性もある。
自社ツールを売るのではなく、状況に最適な手段を選ぶ
それが防災DXです。

まとめ


防災DXシュミレーションいかがでしたか?
僕は、意外とこんなこと仕事をしています。

災害が起こっている裏では

●不確実な情報の中での判断
●刻々と変わる状況への対応
●行政との連携
●公平性の担保
●人命優先の意思決定
を続けています。

防災DXはテクノロジーの話ではありません。
混乱の中で、何を優先し、どう動くかを決める力の話です。

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